アジャイルプラス法律事務所
代表弁護士
「殿(しんがり)」というのは、戦のときに軍勢の最後尾を固める部隊を指します。
「殿」というときは主に退却時に最後尾を任された部隊を指しますが、「殿」は「後備え(あとぞなえ)」とも呼ばれ、攻めているときに後方で予備戦力として待機している部隊を指すこともあります。
攻めているときは戦局全体に目を行き渡らせ、押し込まれている部分があれば急行して戦線を維持し、押し込んでいる部分があれば増援して勝利を確定する頼れるサポーターとして働きます。
一転して退却時には、最前線となる最後尾で敵の追撃を抑え、本軍に致命的なダメージが及ぶことのないよう奮戦して大将を逃がす最も重要な役割を担います。
織田信長が越前の朝倉義景を攻めた際、後背にあたる近江で義弟の浅井長政が反旗を翻したため全軍が退却を余儀なくされたとき、殿を買って出たのが後の天下人である木下秀吉(後の豊臣秀吉)であり、この役目を見事に果たしたことで信長は生き延びて天下布武への道が繋がっただけでなく、秀吉が天下人となるための足掛かりともなった、というのは有名な逸話(金ヶ崎の退き口)です。
この逸話には異説もあるところですが、殿が重要と認識されていることが分かる逸話としてご紹介しておきます。
私は、弁護士はクライアントにとって頼りになる殿であるべきであり、平時は想像力を最大限に働かせてまだ見えていない危機に備えつつ、クライアントが逆境に陥ったときは最前線に立ってクライアントに致命的なダメージが及ぶことのないよう全力を尽くすのが本分だと考えています。
「私はプロの殿です」と胸を張って言えるような仕事をすること、それが常に私の目標であり、矜持なのです。
私はクライアントの「今の要望」をかなえる弁護士ではありません。
まさに「今」問題に直面しているクライアントは、得てして感情的になって
いたり、危機を過大又は過少に評価したりすることが多く、クライアントの
「今の要望」が必ずしも「10年後のクライアント」が納得できる結果を導く
方針とはならないことがあります。
ときにはクライアントの「今の要望」とは異なる方針を提案する私に対して
「この弁護士は私に寄り添ってくれていない」と感じることもあるかも知れ
ません。
それでも私は、「10年後のクライアント」に納得していただける結果を導く
ために、クライアントが「今」直面している問題を徹底的に分析してその本質
を明らかにし、考えられるリスクをできる限り抽出してクライアントの
「10年後の納得」に繋がる選択肢をご提案したい。
それが私の能力を最大限に活かせるクライアントへの寄り添い方です。
一般企業法務、コンプライアンス体制構築、危機管理対応を含む リスクマネジメント体制構築、ビジネススキーム構築、交渉戦略、 パーソナルデータ関連、アセットマネジメント、顧客管理等
大手航空会社や大手百貨店、大手流通会社等の顧客管理体制の整備に関する助言のほか、中小会社も含め 顧問先へのクレーム対応に関する助言や直接対応等、長年にわたり顧客管理・顧客対応のノウハウを 蓄積しています。